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第51回 全日本模型ホビーショー

第51回 全日本模型ホビーショーは、千葉幕張メッセ 9ホールにて、業者招待10月13・14日、一般公開10月15・16日の期間で行われ、無事終了いたしました。ホビーショーには大変大勢のお客様にお越しいただき、本当にありがとうございました。HASEGAWA TRYTOOLコーナーへも、人が途切れることなく寄っていただき、うれしい限りです。

10月15日、一般公開が始まる前のHASEGAWA TRYTOOLコーナーです。

新製品のパールフィニッシュ(細粒)と(大粒)は、透明タイプということもあり、使い道に幅があることから、好印象でした。金沢箔の金箔、銀箔フィニッシュは「これ本物なの?」と、信じられない様子の方も多く、伝統工芸士が打った箔であること、金閣寺など、国宝級の建物に使われている金箔と同じく、本物の金箔を使用しているというと、驚かれていました。少し地味だと思われた竹ピンセットにも関心が高く、先端の点で挟む形状で、竹の弾力を利用してしっかりつかむこと。京都の良質な真竹を使って、京竹工芸の職人さんが手作りしているというところが、金沢箔と同様に、人の手で作られた伝統工芸品であることが受け入れられた感じです。

いつものように新製品発表商品の先行販売をしましたが、たくさんご購入いただきました、ありがとうございます。今回会場へお越しいただけなかった皆さまにも、HASEGAWA TRYTOOLの新製品は、大変好評でしたということをご報告いたします。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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金沢箔、金箔・銀箔フィニッシュ

2008年フィニッシュシリーズを発売した当初より、「金箔フィニッシュ」という極薄で伸びる粘着シートは考えていました。実際、金箔に似せた試作品も作り、参考出品に対するお客様の反応も良かったのですが・・何だかピンと来るものがなく、お蔵入りとなっていたのです。

その後、ミラーフィニッシュよりも価格の高いカーボン系フィニッシュや、さらに高額となったホログラムフィニッシュも売れ行きが好調でしたので、もしかすると本物の「金箔」でも買っていただけるのではないか、お客様が求めているのは、本物の金箔!・・と考えたのが2010年春のことです。

さっそく金沢の金箔メーカーにコンタクトを取り、こちらの要望を伝えましたが、やはり極薄で伸びるベースフィルムはありません。そこで、フィニッシュシリーズの透明フィルムを提供すると直ぐに試作品が上がってきました。よく言われるのが、金箔を伸ばすとひびが入るのではないか?と思われがちですが心配いりません、金は延び特性に優れているのです。その職人技、金という金属の持つ力に圧倒され、しかも「銀箔もできます」ということで、その後はとんとん拍子・・とはなかなか行きませんが、5月のホビーショーに参考出品し、金箔・銀箔ともに発売が決定しました。

今回は夏真っ盛りの金沢市で、金箔メーカーさんが金沢箔の製造工程順に生産現場の撮影と取材をセッティングしていただき、金沢箔の伝統工芸士さんともお話してきました。

金沢駅前は洗練されたデザインがなされ、巨大な木造のオブジェ?いや門が立っています。 

駅で金箔メーカーさんと合流し、さっそく最初の取材先「上澄屋」を案内していただきましたが、箔製造工程のほとんどが、一般家庭で行われている、ということに大変驚きました。

上澄屋(うわずみや)の仕事。 

金箔は金の地金をいきなり叩いて箔にするのではなく、炉で金合金を作ることからはじまります。

金合金を帯状に延ばしたものを、台切りで約6cm角の小片に切ります。

約6cm角の切った荒金を打ち伸ばして行きます。打った直ぐの上澄は触るとまだ熱いです。

約6cm角の上澄を打ち延ばし、切ってまた打ち延ばしを繰り返します。

21cm角まで打ち延ばされた上澄を触らせていただきました。上澄の厚みは約千分の3mmで、これを11~12mm角に切り、箔職人へと渡ります。

石川県箔商工業協同組合

明治21年に有志同業組合を結成。 金沢箔の歴史がここに来れば全てわかります。

金箔は空かしてみると、なんとブルーに見えるのです・・TF906と同じ金箔4号色。

石川県箔商工業協同組合が定める製品には、当時使われていた金槌のロゴマークが入ります。

金沢箔 伝統工芸士

巨大な打箔機に向かい、経験と勘を頼りに金箔を打ち続ける箔職人の佐野さん。

一万分の1mmまで打ち延ばした箔を広げ確認。満足したご様子です。

現在はカーボン加工された打箔用の和紙を使用しています。国産最高級のかんぴを使った和紙をすく職人がもういないということで、箔打ち職人もさることながら、400年続く金沢箔の伝統を守ることはそう容易くはありません。

打ち上がった箔を竹箸を使って一枚一枚移していきます。 これは奥様の仕事で分業です。金箔は一万分の1mmまで打ち延ばします。できた隙間などは、写真右側の小さく刻んだ金箔を「継ぎ当て」という技法で補います。金箔フィニッシュは、金箔を2枚使用しています。継ぎ当てや中間に線が見えるのは、本物の「金箔の証」でもあります。

伝統的工芸材料 金沢箔

通商産業大臣認定と書かれた盾や認定証と、金沢市からの表彰状が飾られていました。

あらためてご紹介します。 伝統工芸士 佐野 一彦 さんです。

昭和27年より金沢箔職人としての仕事に従事し、平成6年に伝統工芸士に認定されました。

祖父が初代で、佐野一彦さんが三代目の箔職人です。佐野さんが始めた昭和27年頃は、打箔機が並ぶ仕事場に職人が通ってきて、多くの先輩職人から技術をぬすみました。今は各職人が自宅で箔を打つので、子供が箔職人となっても自分の技術しか受け継げない。私のような箔職人はもう現れないでしょうと言っておられました。

写真は左から日本初の打箔機、右は箔移しの作業現場、上が佐野さんの箔で施工したお寺。

数年前に奈良のお寺から、内装を改修をするので佐野さんの金箔を使いたいと、名指しで依頼があったそうです。箔は職人により「顔」が違う、と佐野さんはいいます。金箔は一枚一枚、金属の表情が違い、さらに各職人によって顔が違うそうです。

お寺の施工主より、全ての金箔押しが完成したので見に来てくださいと案内があり、奈良まで見に行かれたそうです。真新しい金箔の柱や壁、襖を見た佐野さんは、その時は何だかしっくりこなかったといいます。それから一年経過し、翌年あらためてお寺を見に行き、金箔の仏間を前にして・・「これだ!」と、これが私が思い描いていた「箔」だと思ったといいます。

日本の四季を過ぎ、一年経った金箔が、柱や壁、襖に馴染み、落ち着いたのだろうと、佐野さんはいっておられました。それが「金箔」という金属が醸し出す、風合いという物なのでしょうか。

箔押し

金沢箔業界では、箔を物に施工することを「箔押し」といいます。

金箔・銀箔フィニッシュ最後の行程は、曲面追従シートに金箔・銀箔を箔押しすることです。

伝統工芸士の佐野さんのお宅でもそうでしたが、箔を打つ職人は男性で、箔を移す作業は女性の方が作業的に向いている仕事のようです。金箔・銀箔フィニッシュは、贅沢に2枚の箔を使用し、特殊な接着材を塗布した上に、長年の経験を持つ箔押し職人によって、一枚一枚手加工で作られていきます。

金沢箔には金箔、銀箔の他に、プラチナ箔、アルミ箔があり、金箔と同じ製法で作られます。

10月13日からのホビーショーでは、飾り金物の他に、銀箔をあしらった九谷焼の茶碗、作例として、金箔、銀箔、そしてパールフィニッシュを施工した「装飾ギター」を展示します。そして一般公開日の二日間、金箔、銀箔フィニッシュを会場限定で先行販売します。大変高価なフィニッシュですので、少数ですが(おまけ付)となりますので楽しみに。

取材協力:伝統的工芸材料 金沢箔 伝統工芸士 佐野 一彦

※TF906金箔フィニッシュは、佐野一彦さんの打つ金箔を使用しています。

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竹ピンセット

第50回静岡ホビーショーで「竹ピンセット」を参考出品しましたが、磁気を帯びない自然素材のピンセットということで、お客様の反応も上々、こちらも発売が決定しました。

竹林です・・ 写真を見ているだけで、なんだか落ち着きます。

竹のピンセット・・と聞くと、軽く思えてしまいますが、京都の竹を使用した一本一本「手作り」のピンセットで、京竹工芸(京都竹工芸品協同組合)の竹工房職人が手がける、歴とした「工芸品」と言っても過言ではありません。

製造工程

原竹          真竹

 ↓      

 竹きり        直径100mmあたりのものを選別(中程)   

 ↓                  

油ぬき        苛性ソーダで煮る    

 ↓                  

天日乾燥     紫外線で緑色(葉緑体)を抜く

 ↓                  

割り          幅を揃える   

 ↓                  

へぎ          厚さを揃える 

 ↓                  

粗取り       大まかなピンセット形状に成形      

 ↓                  

 接着          粗取りした板を貼りあわせる 

 ↓                  

成形研磨      本体の研磨、形状作り

 ↓                  

曲げ加工      ピンセット先端にそりをつける

仕上げの研磨です。先端と後端部分を一本一本手作業で研磨していきます。

先端は力が集中しやすい点で挟む形状、後端のラウンド形状は凹んだ施工面に便利で、持ち替えてスクイージーとしてお使いいただいたり、エポキシパテの形状出しに使えます。竹の細工物は分業制で、あら取り、細工、削りならしは竹工房で行います。

HASEGAWA TRYTOOL と品番は、 レーザー加工機によるマーキング。

製造工程で特に職人さんが気にするところ・・                  

研磨作業は写真の通りすべて手作業で行われます。 竹材料は工業製品と異なり素材のばらつきが大きく、設計図面通りに寸法を出してゆくのは大変難しい。自然素材の竹を手作業で仕上げるため、ピンセット一本一本の表情が異なります。

ですので、お持ちのペーパーで自分のお好みの形状に整えることもできるわけです(注意:合わせ目は削らないでくださいね)。それが「竹」という自然素材の良いところではないでしょうか。

竹材料について・・

京都西山・洛西(らくさい)で切り出された、手入れの良い真竹を使用。洛西は降水量が多く、寒暖の差が大きいため良質の竹が育つそうです。真竹はタケノコを採る孟宗竹とは違い、強度・材料特性に優れています。竹は3年ほどで成長するので環境に優しいエコ材料。乾湿の影響を受けにくく、歪みが発生しにくい。繊維内に保水能力があることから、静電気を帯びにくいという性質もあります。

古くから弓、扇子、茶道具など、竹細工の素材として最も多く用いられている真竹は、表面に光沢があり、変形がないという性質から、そのほとんどが、工芸品や細工物に使われるため、年間を通して、良質な真竹を確保することが難しくなっています。

京都市内にある竹工房より、真竹の輪切りと、工芸品の花かごと茶杓をお借りしました。こちらも秋のホビーショー、トライツールコーナーにて展示いたします。是非竹工芸職人の技を、見ていただきたいと思います。

京竹工芸 HP http://www.kougei-kyoto.jp/kougei/takekougei.html

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