古民家で囲炉裏部屋(いろりばた)のある部屋の天井を見ると
竹が使われていることに気がつきます・・
長い年月をかけ自然にいぶされた竹は、今や貴重品で入手も困難です。
そうした煙でいぶされた竹のことを「煤竹(すすだけ)」といい、表面に炭素が浸透して硬化、磨くと光沢が出て美しく輝き、工芸品としてその姿形を変えるのです。
丁子屋さんのかやぶき屋根の骨組みには、竹が使われており褐色に変化しています。
館内にある資料館の奥から、貴重な江戸時代のキセルを見せていただきました。
[燻煙製法]
竹ピンセット(燻煙)の燻煙とは、文字からすると「煙でいぶす」となりますが、煙もいぶしもしない「加圧水蒸気処理」という製法です。圧力釜を使用して竹材内部の水分が沸騰し気化、乾燥させることで、長年かけて燻された煤竹と同様に硬化し、強靭な竹材料となります。
◆「加圧水蒸気処理」燻煙製法の製造工程◆
原竹の真竹(直径約100mm)を切り出し、苛性ソーダで煮て油ぬきしたものを天日乾燥し、割竹(かまぼこ型)の状態で圧力釜に入れて加圧水蒸気処理をします。・・・・・圧力釜にはボイラーで作った高圧水蒸気を導入し、150℃で竹を加熱処理しますが、水を加えているため150℃でも炭化はしません。時間は圧力が上がってから20分間で、竹材の内部まで褐色に変色するまでが目安です。
水を加えますが150℃で加熱することで、竹材内部の水分が沸騰し気化、乾燥する形になります。材料状態で処理した後に成形加工するため、ピンセットの形状で反りや変形などの暴れがなく安心です。
竹ピンセット一本一本に個性がある、貴方だけの逸品です。
注意:天然自然の真竹を燻煙製法するため、斑点や褐色の色具合に違いがあります。
燻煙製法は、加熱乾燥のため維管束(竹の縦に走る組織)が収縮し、乾燥して身が締まることから硬化、強靭になります。また、竹のでんぷん質が分解されることから、虫による喰われがなくなります。加圧水蒸気処理された竹材料は、ピンセットの形に成形して接着。本体を研磨して形状を作り、ピンセットの先端にそりをつける曲げ加工、先端と後端部分の仕上げの研磨で本体が完成し、レーザー加工機でマーキングを入れます。
燻煙製法は、比較的新しい加工方法で、建材(装飾材やフローリングなど)に多く使われています。
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ピンセットの後端は鋭角に削ってありますので、スクイージーとしてお使いください。
金沢の金箔職人が竹の道具を用いるのは、
静電気を帯びにくい特性があるためです。
余談ですが・・・
発明王エジソンが白熱電球のフィラメントに京都の竹を使ったことはよく知られています。竹は蓄音機のレコード針としても使われており、竹のレコード針は柔らかくノイズの少ない独特な音になると愛好家も多いといいます。 「金沢蓄音器館」
◆主な特長◆
●静電気対策(電子基板): 燻煙製法により硬化、強靭となったピンセットは、静電気に弱い電子部品にも安心して使用できます。
●完全非磁性(ボタン電池): 磁気を嫌う精密機器に悪影響を与えず、一定の抵抗値を持っているためボタン電池をつまんでもショートしません。
●素材について(クリアパーツ): 抗菌性に優れています。光学部品やレンズなど傷のつきやすい部品を安心して保持することができます。
◆竹は3年ほどで成長する環境に優しいエコ材料◆
良質の竹が育つといわれている京都西山・洛西(らくさい)の、よく丹精された竹林から、ピンセットに適した弾性の竹を選りすぐって伐採し、一定期間寝かせた後、一本一本手作りでピンセットに加工しています。※「京竹工芸」は、特許庁の商標原簿に登録された、
京都竹工芸品協同組合の地域団体商標です。
TT39竹ピンセットと並べてみても、先端がより細く加工されています。
使い込むほどに手に馴染み、光沢が出て良い味わいに・・
自然とハイテクが融合した逸品を、是非お手にとってお確かめください。
TT108 竹ピンセット(燻煙)
BAMBOO TWEEZERS (Smoking)
本体価格 ¥1,600(+消費税) 2015年11月発売予定
第55回全日本模型ホビーショー情報
《業者商談会》 9月25日(金)
《一般公開日》 9月26日(土)・27日(日)