カッティングスケール「製造工程公開」

みなさんが子供の頃から手にしている「アクリル製定規」。
身近にある存在なのですが、実際どの様に作っているのでしょう?
・・以外と知る人はいないでしょうね。

今回、模型製作に便利な定規の開発ということで、長年に渡って定規を作り続けている老舗メーカーに取材の許可をお願いしました。社長の鶴の一声で、製造工程の全てを見せていただけるとは、なんとも太っ腹な会社であります。

 

◆カッティングスケール(15cm)の製造工程を一挙公開◆

アクリル板をカットする大型の切断機で、大判のアクリルから切り出していきます。

デジタル表示で寸法を入力。

定規の製造ですから、寸分の狂いもなくカットされていきます。

 

目盛り加工工程

傷やほこりが付かないよう、機械にセットする寸前に保護フィルムをはがします。

機械にセットし、上からリボン式のインクで目盛りを付けていきます。

機械には目盛りを刻んだ定規の「銅板」がセットされており、銅板でインクを押しつけます。 

ハセガワトライツール専用に作られた、カッティングスケール「銅板」。

目盛りの仕上がりを確認し、次々と定規の目盛りが刻まれていきます。

 

面取り加工

寸法を測る側は、目盛りが見やすくなるよう、エッジを斜めに削ります。

この段階では透明感がありません。

斜めに削ったエッジは、バフをかけてキレイに磨いていきます。

 

ステンレスエッジ加工

カッティングスケールの特長である「ステンレスエッジ」を付ける溝を掘っていきます。

手前がステンレスの厚味分の溝を削った状態。

プレス機でステンレス板の寸法と両端を加工します。

ステンレスの端は、カッターの刃がスムースに動くようラウンド形状になっています。

カッティングする側の掘った溝にステンレスを加工していきます。

エッジにステンレスが貼られ、カッティングスケールは完成。検品へと進みます。

専用ケースに商品説明をシルクスクリーンで印刷。

同メーカーでケースを作成するなど、定規製造の全行程を行っています。

 

カッティングスケールの製造工程、いかがでしたか・・
製造現場を案内していただいた工場長さん曰く、
「一人前になるには10年かかる。今でも技術は見て覚えろ!」
まだまだそんな職人が生きている世界なのです。

取材して大変驚いたのが、アクリル定規は一本一本丁寧に手作りされているということです。定規製造の各工程において、それ専用の機械がちゃんとあり、その全ての機械が創業当時から使い続けられた、年季の入った機械だということです。昔の機械は頑丈にできており、たとえ壊れたとしても現場の職人さんが、修理しながら使い続けています。新しい機械の導入という投資をしなくてよい分、お客様へ商品価格を上げずにご提供できる。そう社長さんが自慢げにおっしゃっていました。本当に良心的なメーカーです。

 

カッティングスケールは丹精込めて作った、町工場の定規です。
みなさん大切に、長く愛用してやってください。

 

TT40 カッティングスケール(15cm) 【ステンレスエッジ加工】
価格:¥945(本体価格¥900) 2013年6月発売

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