シコルスキーHSS-2Bシーキングは、海上自衛隊の対潜ヘリコプターです。
海上自衛隊では当初HSS-2と-2Aを使用してきましたが、
昭和52年度調達分からはHSS-2B型に変更されました。
HSS-2Bはアメリカ海軍が使用しているSH-3Hとほぼ同等な機体で
対潜探知機器が強化された機体です。
搭載される対潜探知機器は、HQS102ディッピングソナー、
HPS-102捜索レーダー、ASQ-81B(V)-2磁気探知装置(MAD)、AN/ALR-66ESM逆探知装置の他、
ソノブイ・シュートを12本装備していますが、
ソノブイの運用に関しては、自機に解析装置を搭載していないため
ソノブイ電波を受信したら、データリンク装置を介して母艦に中継する方法をとっています。
HSS-2Bには搭載探知装置のデータを総合的に処理する
戦術情報処理装置(TDDS)が搭載されており
これにより必要なデータを瞬時にスコープ上に表示させることが可能になったため
乗員のワークロードが減り作戦飛行の精度が格段に向上するようになりました。
HSS-2Bには、陸上型と艦載型があり、艦載型には艦上拘束装置として
ホールダウンケーブルの展張・巻上げを行う油圧ウインチが装備されています。
《データ》
乗員:4名
主ローター直径:18.90m
全長:22.15m
胴体長:16.69m
全高:5.13m
総重量:9,298kg
エンジン:GE T-58-IHI-10M
推力:1,500shp×2
最大速度:144kt(267km/h)
実用上昇限度:4,480m
航続距離:524nm(970km)
固定武装:無し