1969年11月、オープンボディのフェアレディに代わって、
ロングノーズとショートデッキのクローズドボディという
大胆なクーペスタイルとなって誕生したのが初代フェアレディーZです。
日本国内ではL20型とS20型の2種類のエンジンが設定され、
アメリカにおいては ダットサン・スポーツのブランドで、
2.4、2.6リットルの直6エンジンを搭載した240Z、
260Zを発売し、絶大な人気を誇りました。
240ZG
71年10月、それまで輸出専用だった
2.4リットル直6OHC L24型エンジンを搭載した240Zが日本国内でも販売されました。
その中でも素性の美しさに磨きをかけたモデル240ZGは
フロントグリルをなくし、バンパーまですらりと伸びたグランドノーズと
オーバーフェンダーによって、フェアレディーZに
新たなシルエットラインを生み出し人気を集めただけでなく、
内外のレースでも活躍しました。
フェアレディーZはモータースポーツの世界でもすばらしい戦跡を残しています。
初めてサーキットに姿を現したのは1970年。
レースライセンス所持者に供給されたZ432Rや
240Zが強豪たちと互角の勝負を展開し、Z旋風を巻き起こし、
素性の良さと性能評価がサーキットでも語られるようになりました。
フェアレディーZの活躍は日本だけにとどまらず
ラリーの世界でも旋風を巻き起こしました。
1971年のサファリ・ラリーでは240Zが総合優勝を獲得するなど、
国際ラリーを舞台にして
ヨーロッパでもフェアレディZの名が広く知られるようになりました。
初代フェアレディZは9年にわたって世界販売台数55万台という
空前の記録を樹立し、多くのスポーツカーファンを魅了しました。
240ZG(HS30H型)
乗車定員:2名
全長:4,305mm
全幅:1,690mm
全高:1,285mm
ホイールベース:2,305mm
トレッド前/後:1,355mm/1,345mm
車両重量:1,010kg
エンジン:L24型 水冷直列6気筒OHC
総排気量:2,393cc
最高出力:150ps/5,600rpm、
最大トルク:21.0kg-m/4,800rpm
最高速度:210km/h
サスペンション:前後ストラット・コイル独立
ブレーキ前/後:ディスク/ドラム