アメリカ空軍が秘かに開発したF-117は、
赤外線およびレーダー探知を困難にさせる能力を備えた機体です。
その開発は 1977年に初飛行したステルス研究機
“Have Blue”までさかのぼります。
2機製作された研究機は実用化に向け極秘のもと、
飛行テストを重ねた結果、空軍は1978年11月に
全規模開発機 (Full scale development aircraft)の発注を行い
1982年に量産機F-117Aの引き渡しが開始されました。
機体形状はレーダー電波を乱反射させるために
複雑な平面で構成されており、赤外線に対しては、
排気ノズルを横方向に細長くし外気によって排気温度を下げています。
F-117Aは当初、戦闘機として開発されましたが対空戦闘能力はなく、
地上攻撃任務に使用され、1991年の湾岸戦争での
ピンポイント爆撃で有名になりましたが、
初ミッションは1989年のパナマへの攻撃でした。
《データ》
乗員:1名
全幅:13.21m
全長:20.09m
全高:3.78m
自重:15,875kg
全備重量:23,810kg
エンジン:F404- F1D2 (2基)
推力4,800kg
原型初飛行:1981年6月18日