政府専用機は、日本における政府要人の輸送、国際緊急時の邦人救出、
災害救援などの国際緊急活動、避難民輸送などの国連平和協力、
その他首相が必要と認めた場合などの運行任務を与えられた航空機で
ボーイング747-400が2機配備されています。
1号機は1991年9月17日に受領し1991年11月13日に
航空自衛隊のパイロットの手で羽田に輸送され、
2号機は同年11月18日に受領11月20日に千歳に輸送されました。
政府は1991年10月18日に政府専用機(政府内呼称は特別輸送機)を
防衛庁に移管する事を決定、
1992年4月10日付で航空自衛隊は、北海道千歳基地に臨時特別輸送航空隊を編成し、
同年6月1日から1年間の運用試験を開始しました。
翌1993年6月1日からは実務運用を行う特別輸送航空隊が新編されています。
機体の運用を行うのは第701飛行隊でパイロット、航法士、機上無線員、
空中輸送員、運行管理者が所属し総数は約60名です。
空中輸送員は民間の客室乗務員で婦人自衛官も含まれています。
政府専用機は民間型の747-400と違い機内は特別仕様になっています。
キャビン1階の最前部は貴賓室、その後ろは洗面所を挟んでレディースルーム、
その後方は秘書官室、閣僚会議も開ける会議室、事務室、随行員室、一般客室と続きます。
キャビン2階部は最前部がコクピットで、後方は通信室、待機室と続きます。
要人輸送の場合は150席ですが邦人救出など多くの席が必要な場合は
350席を設ける使用にも変更できるようになっています。
政府専用機の通信システムは、通常の民間型と違い、
HF、VHF、UHFの各種通信機器の他、衛星通信装置も搭載されており首相官邸、
外務省の他世界各国とも瞬時に通信できるようになっています。
※キット発売当時の情報です。
《機体データ》
全長:70.7m、全幅:64.9m、全高:19.06m、最大離陸重量:394,600kg、
エンジン:GE CF6-80C2B1F×4、推力:26,273kg×4、
航続距離:11,297m、最大速度:939km/h