2012年秋のホビーショーで参考出品した、「三角スケール」の鉄道模型用とスケールモデル用に、誰よりもいち早く、大きな関心を持っていただいたのが、ジオラマアーティストの金子辰也さんです。トライツールコーナーへ来られた第一声が、「こんなのがあったらいいと思ってたんだよ〜〜!」でした。

このツールに目が行くとは、さすがジオラマ界第一人者の金子さんだと思い、使用法について詳しくお話を聞いている内に「これは行ける!」と、製品化に自身を持ちました。

今年2月、三角スケールの開発が進んだことから、金子さんに率直な意見をお聞きしようと、試作品を送りました。狙ったわけではなく、たまたま届いたのが2月14日バレンタインデーで、鉄道模型用の試作品が茶色だったことから、「ステキなチョコレート色の三スケ届きました(^_^)//」と喜んでいただきました。

そこで、今回は金子辰也さんに試作品の三角スケールを使っていただき、その印象や率直な意見などをお寄せいただきました。

ハセガワ模型用三角スケールについて使用感、感想など



1. アルミ本体に濃い茶系色とつや消し黒、※白文字の焼き付け(?)塗装でオシャレ感と高級感がある。また、それらの事から耐久性が期待できること。
(※実際はレーザーにより文字を彫り込んでいます:開発担当者)

2.本体全長17cm(各スケールの目盛り全長はおよそ15cm相当)と小型で軽く取り回しも良好で使い勝手が良い。



3.フィギュアなど1/35と1/32を組み合わせて使用する場合など、1/35のフィギュアが1/32のスケールでは実際にどのくらいの身長なのかを確認したりする際、このスケール1本で簡単に比較、測る事が出来るので便利。

4.各縮尺の目盛りもスケールモデル用については実寸上の5cm単位(1/72は10cm、1/24、1/12は1cm単位)を中心に表示されているので実用的。

5.具体的に1m80cmの1/32を割り出すのに計算上では56.25mmとなりセンチメートルスケールではこの小数点以下の0.25mmを1mmの目盛りの間から約四分の一と推測するしかないが、この1/32スケールを使えば悩む事なくずばり1m80cmの1/32縮尺寸法を示す事が出来る。

6.模型の寸法を簡単に測る事ができるので、ミニチュアの世界を作りながらも実際のサイズを実感する事が出来、スケールモデルと実物をつなぐ役割にもなる。



7.改造など自作パーツや図面などを製作する際にも、実寸が分かっていればそのつど計算する事なくこのスケールを使って各縮尺された寸法を実寸のまま割り出す事が出来る。

8.スケールモデル用には1/12スケールがあるので、ドールハウスなど他のミニチュア分野でもニーズがあると思われる。

9.鉄道模型用スケールの1/45は単位を10倍として読む事によって御社の新装1/450艦船にも使用することが出来る。また、出来ればその際には目盛りの単位としてプラス現状最小目盛りを更に2分割して5cm(1/45)=50cm(1/450)がほしい。同様にスケールモデル用の1/12は目盛り(単位)を2倍として読む事で1/6(アクションフィギュア)に、また1/72は目盛り(単位)を2分の1とすることで1/144(旅客機など)として使用する事が出来る。

(艦船用の三角スケールや、キャラクター用があってもいいですね:開発担当者)

ジオラマアーティスト 金子辰也氏
《 コメント 》として




三角スケールを意識してか?先の尖ったニット帽をかぶって撮影してくださいました♪



金子さんがお持ちの自作された縮尺定規。

以前からパソコンとレーザープリンターやプラ板などを使い模型用スケールを自作していたので、このハセガワのスケールは遂に決定打が登場したといった感じがしています。

しかも、この模型用三角スケールはいわゆる建築設計などで使われて来たようにこれ1本に6種類(スケールモデル用には1/72、1/48、1/35、1/32、1/24、1/12)の縮尺が表示されているので、縮尺ごとに何本も用意する必要もなくコンパクトで実用的。

したがって、縮小化された模型や図面の寸法を測って実物その物のサイズや存在感に思いをめぐらしてみたり、また実物からの寸法をそのまま縮尺に合わせて図面化や工作してみるなど、実物を前提としたスケールモデルならではの面白さや奥深さを更に実感させてくれる新感覚のツールだと思います。

金子 辰也
2013年4月1日


■プロフィール
金子辰也(かねこ たつや)
プロジオラマ(情景模型)アーティスト。
1953年生まれの巳年、今年は年男です。

模型業界において知らない人がいない金子辰也さんですが、1996年放送テレビ東京のTVチャンピオン「第3回全国プロモデラー選手権」の優勝者で、続く第 4回でも優勝し、全国的に知られることとなりました。幼少の頃からプラモデルを作り、ジオラマの製作は20歳を過ぎてから始めています。独自のテーマ性を持つ金子辰也さんのジオラマには、繊細な作りの中に世界観が表現され、国内はもとより海外からも高い評価を得ています。


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